昨日、5月5日、能登地方でM6.5=震度6強の大きな地震が起きた。
この地震は、群発地震の続いた数年前から予測されていたものだった。
気象庁の解析によれば、「単発の普通の地震」ということだが、数日中に大きな余震の可能性に警戒を呼びかけている。
私も、能登の大地震について何回かブログを書いている。
2021年9月30日
2022年4月23日
また、能登半島の地震による志賀原発の危険性についても書いている。
2023年3月5日
今回の前兆については、5月1日、東大阪市でラドン定点観測を続けている高井さんから緊急連絡があり、掲示板に書いていた。
このときは、ラドン値が20近くまで突然急落したという電話報告だったが、それから数日間、激しい上下が続いたので国内で大地震になる前兆と意見が一致した。
ただ、震源地は、バヌアツ・ドミノとして東北太平洋岸の可能性を考えていた。
そして、5月5日、14時42分の能登半島M6.5
約12時間後、5月6日、2時47分 予測地域の青森東方沖M5.5が起きた。ちなみに月齢満月である。
この地震は極めて危険な性格を持っているので、ブログに書くことにした。
それは、東日本大震災から予測されていたアウターライズ本震が起きる可能性があることからだ。
アウターライズ地震とは?
1896年明治三陸地震(M8.2)の37年後、1933年に発生した昭和三陸地震(M8.1)
2006年千島列島沖地震(M7.9)の2カ月後、2007年に発生した千島列島沖地震(M8.2)
2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震(M9.1)の8年後、2012年に発生したスマトラ島沖地震(M8.6)
上はアウターライズ地震の例だが、本震から37年後だったり、2ヶ月後だったり、8年後だったりとまちまちだが、海溝型巨大地震の場合、プレートが折れ曲がって海溝から沈み込む際にできる隆起帯をアウターライズといい、その部分を震源域とする地震を「アウターライズ地震」と呼んでいる。
このタイプの地震の大きな特徴は、津波の規模が本震よりも大きくなることだ。
東日本大震災本震による津波は、高さ20メートル程度だったが、予想される青森東方沖アウターライズ地震の場合、津波高は40メートルに達する可能性が示されている。
今回、あえてブログにした理由は、今回の青森東方沖M5.5が、もしも前震だった場合、数日後に起きる本震はM8前後になる可能性があり、これによって高さ40メートルの津波が東北太平洋岸を直撃するなら、六ケ所村の再処理工場が浸水破壊される可能性があるからだ。
上の地図で赤色地点が六ケ所村再処理工場
上の標高地図で、六ケ所村再処理工場は、標高20~40mに建設されていることが分かる。海からは約5Km地点に使用済み核燃料保管地上プールがあり、数千トン規模の使用済み核燃料が冷却保管されている。
問題は、海から尾鮫沼が直結しているので、津波が遡上し、再処理工場保管場までの実質距離は1Kmに満たないことだ。
使用済み核燃料は、通常ウラン燃料の場合、約30~50年の地上での強制冷却保管が必要であり、MOX燃料の場合は、実に500年間もの強制冷却保管が必要である。
強制冷却しながらキャスク温度が100度以下になるまで保管する必要がある。
そうなれば、地下深い恒久保管施設に入れて放置保管することができる。
もしも100度以上だと保管プールの水を沸騰蒸発させてしまう可能性があるのだ。数百度のまま放置するとステンレスキャスクが「高温軟化と繰り返し熱応力破壊」によって劣化(組織変性)し、無数のひび割れができてしまう。
崩壊熱がはるかに高いままだと、熱が累積してキャスクを溶融してしまう可能性もあるので、熱を累積させない地上環境に置く必要があるのだ。
使用済み核燃料は莫大な崩壊熱を出し続けるため、強制冷却しなければステンレスキャスクにひび割れが生じ、中から物凄い放射能が噴出する。
その毒性は青森県全員どころか、東北地方を全滅させるほどと考えられる。
青森東方沖アウターライズM8地震によって40mの津波が再処理工場に押し寄せるなら、福島第一原発のように、地上電源インフラとディーゼル発電機を浸水破壊して全電源喪失を引き起こす可能性がある。
もしも再処理工場が全電源を失ったなら、数十日程度でキャスクの崩壊が始まり、凄まじい規模の放射能が環境に噴出することになる。
最初に、高圧になっている希ガスのクリプトン85ガスなどが噴出し、ガスと一緒にセシウム137やストロンチウム90、それにアクチノイド・マイナーアクチノイドも噴出してくる。
原子炉から取り出したのがまもないキャスクの場合は、桁違いに多様な核種が出てくるが、数年以上経ているものは、おおむね長寿命核種だ。
こうなると、もう危険で人が近寄れないので、噴出を止める手立ては、ほぼない。噴出するままに放置するしかない。
これまでも、わずか数年の再処理工場稼働により、青森県全域で心筋梗塞をはじめ発癌率が日本最高になっている。しかし、もしもキャスクの破壊が起きれば、青森県の人々は数年~数十年後に、発癌によって全員死亡する可能性があり、東北地方は、人が住めない地域になる可能性さえあるのだ。
最悪の事態になった場合、東北地方はおろか、日本全土、東アジア全域に巨大な放射能汚染をもたらし、我々の逃げ場はない。
私のような老人は被爆感受性が弱いので発癌以外、大きな問題にはなりにくいが、乳幼児や胎児には恐ろしい影響がある。
非常に多くの胎児が死んでしまい、もしも被曝が8~15週齢だったなら、染色体を破壊されて奇形になる可能性がある。なお奇形の99%は外見では分からない。「ちょっとおかしい」や長生きできない身体的欠陥などである。
そもそも、世界の地震の1割を引き受けている巨大地震の超大国である日本に原子力施設を作ろうとする考えが、あまりに浅はかで下劣である。核施設を導入した正力松太郎や中曽根康弘、岸信介らは、結局、日本を核武装させたい下心で、平和利用を口実に導入し、現在の自民党、岸田政権が経済合理性のない原発推進を行っている理由も、核武装だけを視野に入れているからだ。
他国を核で破壊するつもりで開発し、結局、自国民を壊滅させてしまう運命なのだ。
それが、どれほど愚かなことか理解できない若者たちも、結局、核施設で未来を自ら滅ぼすことになるだろう。
今回、もしも青森東方沖アウターライズM8地震が起きた場合、それは南海トラフに連鎖し、宝永地震と同じスケールの巨大地震を連鎖する可能性がある。
私は、今年に入って、野鳥の飛来が少ないことと、電磁波障害があまりにひどいことから、スーパー地震の可能性を強く危惧している。
今日5月6日は満月トリガーなので、もしかしたら、数日中にアウターライズ地震の本番が起きるかもしれない。
すると、地殻が刺激を受けて、次々に連鎖し、南海トラフ地震も連動するかもしれない。
全部起きれば、モーメントマグニチュード10級地震になる。
この場合、被害はちょっと想像もできないが、原子力災害も連鎖するかもしれない。
読者諸氏には、水など備蓄や避難持ち出し品の再点検をよびかけたい。